虫歯の原因は口内の細菌です

虫歯の原因について

幼い頃、親から「甘いものばかり食べていると虫歯になる」とか「夜、寝る前に歯磨きしなさい」と、耳にタコができるくらい言われた人は、多いのではないでしょうか。

 

歯は、何十年も付き合っていくパートナー。

 

大人になってから、歯が丈夫であることに有難みを感じるようになるものです。
だから、「子供に虫歯になって欲しくない」と思うことは、自然な親心だと思います。

 

ここでは、どのようにして虫歯ができるのか、その原因を探ることで、予防の意識を高めたいと思います。




細菌が原因で発症する虫歯菌

虫歯とは、実は細菌が原因で発症するのです。菌なので、もちろん風邪のように誰でもかかるし、うつることもあります。

 

これはあまり知られていませんが、唾液を介してうつることもあるのです。
母親が食べ物を少しかじることで、子どもが食べやすいように一口サイズにしてあげる光景がよく見られます。

 

しかし、母親に虫歯があった場合、この行為が原因で、子どもにもできてしまうのです。
ムシバ

 

 また、虫歯の細菌は、糖を栄養にして増殖します。「甘いものばかり食べていると虫歯になる」というのは、甘いものには、たくさん糖が含まれているからです。
その糖が細菌を増殖してしまうのであって、甘いものが直接歯に影響を与えることが原因ではありません。

 

 そして、虫歯の細菌は、酸を出して歯を溶かせます。
この溶けた部分を放っておくことによって虫歯が完成するのです。

 

「炭酸を飲んだら、骨が溶ける」という説がありますよね。骨も歯も同じ成分でできています。酸が歯を溶かすということは、周知のことというわけです。

 

 さて、親に口うるさく言われる『歯磨き』ですが、実は、どれだけ歯磨きをしても虫歯になる人もいれば、まったく歯磨きしなくてもならない人もいるのです。

なりやすい体質というのがあります。

 

それは、唾液の分泌量が元々少ない体質です。乳児期にあまりよだれが出ない子は、唾液の分泌量が少ないと言えるでしょう。

 

唾液は、口の中を中性に保とうとするはたらきがあります。

このはたらきによって、酸が溶かした歯を、元に戻します。これを再石灰化といい、唾液のはたらきがあるうちはなりにくいです。
健康な歯

 

しかし、寝ているときには、誰でも唾液の分泌量が低下するので、寝る前に歯磨きをすることによって、原因となる酸を取り除くとよいでしょう。

 

逆に、歯磨きという文明がなくても、虫歯にならない民族がいます。アラスカのエスキモーや、オーストラリアのアボリジニです。

 

エスキモーは、毛皮を舐めて整える習慣があるので、その舐める習慣が歯磨きの代わりになっているようです。

 

また、トナカイやアザラシの肉を幼い頃から生で噛みついて食べるので歯茎が丈夫です。
アボリジニも、植物の根や茎を生のまま噛みつくし、カンガルーやトカゲを砂蒸し焼きにして食しています。

 

何でも煮物にして食べている日本人と違って、糖が少ない食生活になっているのです。

 

参考:虫歯菌.com

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