歯周病の治療とは

あなたもすでに歯周病かも知れませんよ。

歯周病は、感染症の中で最もかかりやすい病気であり、完全に元の状態に治すことができないので、不治の病とも言うべきものです。

 

しかし、最近では完全に治す方法はないにしても、その進行を抑える治療法が見つかっています。

 

歯周病は悪化すると、さまざまな病気を引き起こします。そうなるまえに、なるべく早い段階で治療しましょう。
歯科衛生士

 

歯周病の治療で、最初にすることは、歯周基本治療です。原因となっている歯垢や歯石の除去、必要ならば噛み合わせの調整をおこないます。
歯垢は、自身の歯磨きを徹底することで除去することができますが、歯石は、歯科医院で特別な処置を受けないと除去できません。

 

この処置をスケーリングといいます。だいたいの場合は、歯科医院で歯磨き指導を受け、除去できない部分はスケーリングをします。

 

また、歯がグラグラしている場合は、その動いている歯と健康な歯が噛み合わさるたびに、健康な歯に負担がかかっています。
その負担を和らげるために、歯を削ったり、隣の歯と接着剤で固定したりと、噛み合わせの調整を行います。




歯肉ポケットに細菌が

次に、歯周病が悪化し、歯肉ポケットが深くなり過ぎていたり、その中に細菌が入っていたりする場合には、外科治療をおこないます。
外科的な手術によって、歯肉ポケットの深さを減少させることができます。

 

また、歯槽骨の破壊が進行している場合に、部分的に骨を再生させる手術をおこなうこともあります。
これらの処置をおこなっても、歯周病は再発しやすいので、通院を続けてメンテナンスをおこなうことが必要となります。

 

歯周病を放置し悪化させてしまうと、歯を抜かなければならない事態になることはもちろんですが、身体全体にも影響を及ぼすことがあります。
歯科衛生士

 

糖尿病、虚血性心疾患、誤嚥性肺炎、骨粗しょう症、感染性心内膜症などが合併症に挙げられます。

 

このなかでも、小さなお子さんで注意したいのが、誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎とは、よく風邪をこじらせてかかる細菌性肺炎と違い、食べ物が誤って器官に入ってしまい肺に炎症を起こすことによって発症します。

 

歯周病にかかると、口の中に常に歯周病菌がいるわけですから、その菌を誤嚥してしまう可能性があるのです。

 

特に、子どもの場合は、永久歯の生え変わり時期ですと、歯周病菌が大人の数倍の繁殖率で口の中に滞在しています。

 

早期に治療しないと、その進行に歯止めがきかなくなってしまいます。

 

もちろん、歯周病を予防するのが一番ですが、かかってしまった場合は、基本治療で痛い思いのしない段階で、治療にかかるべきなのです。

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